三月初旬の雪の降る夕方、八ヶ岳・縞枯山荘から一人の女性が姿を消した。遭難を心配した警察や関係者らが付近を捜索中に男の死体を発見した。男は目から血を流して凍死していたのだ。さらに近くから窒息死させられた美女が見つかり、手には男の血痕がついていた。男と女の近辺を捜査する長野県諏訪署の刑事・道原伝吉は、男の死の裏には連続して起きた二つの遭難事故があったことを掴んだ。だが、犯人の焦点が絞れず、捜査は難航をきわめる。錯綜する謎を丹念に追う道原の執念は果たして実を結ぶのか……。傑作長編推理。
定価:860円(税込) ISBN 978-4-86296-061-0